YouTubeメンバ-シップとは、貴方のYouTubeチャンネルを有料化することができるYouTubeの機能です。
このYouTubeメンバーシップを利用すれば「貴方に月額料金を支払っている購読者にのみ、特定のコンテンツを配信できる」というものになります。
したがってYouTubeというプラットフォームのなかで「貴方のYouTubeチャンネルをサブスク化することができる」ということです。
本記事では、クリエイター(ユーチューバー)の方が、YouTubeメンバーシップを使ってサブスクサービスを始める前に知っておくべきことについてお話します。
YouTubeメンバーシップは一見、有料サブスクサービスを始めるためのとても良いサービスであるように見られます。
事実、多くの有名ユーチューバーの方がこのYouTubeメンバーシップを利用することで、自身のYouTubeチャンネルを有料化されています。
しかしあるサービスを利用する場合、メリットだけでなくデメリットについても知っておくべきです。

本記事は、貴方がYouTubeメンバーシップを使ってサブスクサービスをお作りになることをお考えの場合、必ずしも「YouTubeメンバーシップがベストではない」ということを解説させていただきます。
貴方がお作りになるサブスクサービスを「戦略的にマネタイズしていく」ということをお考えの場合、ここでお話することは重要な内容となります。
本記事は、やや長い文章となります。
しかしクリエイターのみなさんにとって「サブスクサービスの利益を最大化する」ためのヒントになりますので、ご一読いただければ幸いです。
※以下記事は、これから独自のサブスクサービスを作る方にとって、ご参考いただける記事です。
独自の動画配信サービス(アプリ)が作れるサービスとは|厳選6社を徹底比較
目次
- 【高すぎる】YouTubeメンバーシップの手数料【デメリット①】
- 独自ブランドではない。ずっとYouTubeに依存することに【デメリット②】
- 顧客情報が取得できない。ビジネスの横展開ができない【デメリット③】
- 誰でも「独自のサブスクサービス・動画配信アプリ」は作れるが、注意すべき
【高すぎる】YouTubeメンバーシップの手数料【デメリット①】
YouTubeメンバーシップを利用して、貴方のYouTubeチャンネルを有料化される場合、YouTubeへ支払らわなければならいない手数料が発生します。
このYouTubeメンバーシップの手数料は、貴方が設定するサブスク料金(月額)に対しての30%です。
・例えば貴方のサブスク月額料金を500円とする場合、YouTubeへ支払う手数料は150円となります。よって貴方の利益は350円となります。
・例えば貴方のサブスク月額料金を3,000円とする場合、 YouTubeへ支払う手数料は900円となります。よって貴方の利益は2,100円となります。
上記の例のとおり、このYouTubeメンバーシップの手数料は、貴方が設定する月額料金に対して「30%」となるため、月額料金が大きくなれば、その手数料の額は大きくなります。
YouTubeメンバーシップの手数料が業界のなかで、どの程度なものであるかを把握するために、他のサービスを比較します。
ここでは、有料サブスクサービスを作ることができるUscreen(ユースクリーン)と比較します。
Uscreen(ユースクリーン)とは、ネットフリックやアマゾンプライムビデオのようなサブスク動画配信サービスを、独自のプラットフォームで作ることができるサービスです。
※Uscreenについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
このUscreenでサブスクサービスを作った場合の手数料について解説します。
Uscreenでは、サブスク会員一人当たり0.5ドルの手数料となります(0.5ドル≒50円)。
・例えば貴方のサブスク月額料金を500円とする場合、Uscreenへ支払う手数料は50円となります。よって貴方の利益は450円となります(この場合の手数料は「10%」となる)。
・例えば貴方のサブスク月額料金を3,000円とする場合、 Uscreenへ支払う手数料は上記と変わらず50円となります。よって貴方の利益は2,950円となります(この場合の手数料はたった「1.67%」となる)。
上記のとおりUscreenでは、貴方のサブスクサービスの月額料金に関係なく、手数料が「1ユーザー当たり50円」と固定されているため、YouTubeメンバーシップのような月額料金に比例して手数料が高くなる、ということはありません。
上記の「月額3,000円の例」のとおり、月額料金が高くなれば高くなるほど、Uscreenへ支払う手数料割合(%)は低くなります(たった1.67%になる)。
以下表は、貴方のサブスクサービスにおける「ユーザー数」と「各サービスへ支払う手数料の額」のまとめです。
月額料金を「3,000円」にした場合の、それぞれのサービスへ支払う手数料の額
ユーザー数 | YouTubeメンバーシップ手数料 | Uscreen手数料 |
100名 | 90,000円 | 5,000円 |
300名 | 270,000円 | 15,000円 |
500名 | 450,000円 | 25,000円 |
1,000名 | 900,000円 | 50,000円 |
2,000名 | 1,800,000円 | 100,000円 |
3,000名 | 2,700,000円 | 150,000円 |
5,000名 | 4,500,000円 | 250,000円 |
10,000名 | 9,000,000円 | 500,000円 |
サブスク会員が10,000名の場合、「YouTubeメンバーシップの手数料」と「Uscreenの手数料」の差は8,500,000円(毎月)となります。
つまりYouTubeメンバーシップではなく、Uscreenを利用すれば「8,500,000円という金額を毎月節約することができる。すなわち8,500,000円を貴方の利益にすることができる」ということです。
※1年間で、1億円以上の利益になります。
繰り返しになりますが、もし貴方が月額3,000円のサブスクサービスを始める場合、YouTubeメンバーシップを利用すればYouTubeに取られる手数料が30%となりますが、Uscreenを利用すれば手数料をたった1.67%に抑えることができます。
以上のことから、月額料金に30%を乗じた手数料を取ってしまうYouTubeメンバーシップ手数料は極めて高すぎる、ということがいえます。
もし貴方がYouTubeメンバーシップやUscreen以外の他のサービスを利用してサブスクサービスを始める場合、あらかじめ上記の表のような「ユーザー数」と「手数料の合計額」を実際に計算することをお勧めします。
なぜならYouTubeメンバーシップのように「売上に対して○○%」という謳い文句でサブスクサービスを作れるサービスが多く誕生しておりますが、手数料額を実際にシミュレーションしてみると高額な手数料となる場合が多いためです。
独自ブランドではない。ずっとYouTubeに依存することに【デメリット②】
「YouTubeメンバーシップを通じてサブスクサービスを始める」ということは、YouTubeというプラットフォームに依存し続けることに同意する、ということです。
つまり、YouTube(Google社)が決定する規約やルールにずっと縛られることになります。
これまでYouTubeは、数えきれないほどの「突然のルール変更」を行ってきました。
YouTubeのルール変更に伴ってある日突然、あるユーチューバーの動画コンテンツが消されるということもしばし発生してきました。

貴方がサブスクを購読しているユーザーの方に「お金をいただいているからこそ、特別な動画を配信したい」と思われていても、その動画コンテンツはYouTubeルールを越えたものであってはいけません。
もし貴方がユーザーの方が喜ぶであろう素晴らしいコンテンツを考えても、それはYouTubeの許すルールの範囲内でなければならないということです。
今は許されている内容であっても、将来それが禁止になることも往々にして考えられます。
とりわけ2021年後半から著作権やプライバシー権の保護に力を入れ始めたYouTubeは、これからはより一層、動画コンテンツの内容について厳しく取り締まっていくことが予想されます。
他方、Uscreenのようなサービスを用いて貴方独自のサブスクサービスを始める場合、「貴方独自のプラットーフォームを作る」ということになるため、第3者のルールに依存することはありません。
したがって、YouTubeメンバーシップで起こる「突然のルール変更による損失リスク」を受けることはありません。
YouTubeメンバーシップを利用する場合は「いつでもYouTube(Google社)のルールや規約に縛られ続ける」というデメリットをしっかり認識する必要があります。
顧客情報が取得できない。ビジネスの横展開ができない【デメリット③】
YouTubeメンバーシップでは、サブスク購読者の顧客情報を取得することができません。
つまり貴方がYouTubeメンバーシップを通じてサブスク会員を獲得としても、貴方はそのユーザーの「お名前」や「メールアドレス」、「住所」などの個人情報を取得することができないということです
顧客の個人情報を取得できないというのは、ビジネスをしていくうえで致命的なデメリットです。
サブスクサービスを運営されたことがない初心者の方にとっては、この「顧客情報が取得できない」ということについて、いまいちピンと来ないもしれません。
サブスクサービスを成長されるため、そして利益を最大化をしていくためには「顧客の個人情報」が果たす役割が極めて大きくなものになります。
サブスクサービスを運営する場合、会員のなかには退会する人が出ていきます。
そしてYouTubeメンバーシップの場合、退会した人へのフォローアップが不可能です。
なぜなら貴方は顧客に関する一切の情報を取得していないため、退会された方へのアプローチの手段が無いためです。
サブスクサービスを利益最大化させるためには、退会された方へのフォローアップは避けてはいけないことです。
「退会した方を再び会員にする」ということの方が「新規顧客を獲得する」ということよりも、そのコストは「5分の1程度になる」と言われております。
つまり「新規のお客様を獲得する」ことのほうが「退会した方を再度会員にする」ことよりも、5倍のコストがかかるということです。
「顧客情報」が活用されるケースは、退会された方のフォローアップだけではありません。
多角的なマネタイズをされる場合において、顧客情報は大いに活用できます。
例えば「物販ビジネス」を始める場合、サブスクサービス会員のメールアドレスリストがあれば、最短でマネタイズすることに繋がります。
ご承知のとおり、YouTubeメンバーシップを通じてサブスクサービスを始める場合、顧客情報の取得ができないため「顧客のメールアドレスリスト」を作成することができません。
「退会者へのフォローアップ」や「物販販売等のビジネスの横展開」ができないため、多角的なマネタイズができず、よって利益を最大化することができません。
他方、Uscreenのようなサービスを用いて独自のサブスクサービスを始める場合、サブスク運営者である貴方は当然、サブスク会員の個人情報を取得することができます。
したがってYouTubeメンバーシップではできない 「退会者へのフォローアップ」や「物販販売等のビジネスの横展開」ができるため、利益を最大化することができます。
サブスクビジネスを始める以上は、サブスクビジネスをベースにしながらもビジネスの横展開をすることを見据え、そのための大事な材料となる「顧客情報」を収集しておくべきです。
もし貴方がYouTubeメンバーシップを通じてサブスクを始める場合、「顧客情報を取得できない」というデメリットをしっかり認識しなくてはいけません。
誰でも「サブスクサービス・動画配信アプリ」は作れるが、注意すべき
ジェピスタ では、これからウェブサービスやアプリの構築を始めれる方、とりわけ「動画配信サービス・動画配信アプリ」を作られる方にとって、事前に知っておくべき情報を専門家の立場から発信しております。
例えば「動画配信サービスを作ることができる開発サービス」についてや、「有名インフルエンサーが立ち上げた独自動画配信サービス」などについても記事で取り上げております。
つまり、「動画配信サービス・動画配信アプリ」界隈を熟知しており、かつ「動画配信サービス・動画配信アプリ開発を専門としているジェピスタだからこそできる発信をしている」ということです。
昨今、動画配信サービスを作ることができる開発サービスが多く誕生しており、「適切な開発サービス選び」が難しくなってきています。
「動画配信サービス開発」という分野においては、情報を十分に理解できない方々が、「なんとなく良さそう」といった理由から「その方にとって適切でない開発サービスを選んでしまい、結果、サービスをリリースしたあとに困ってしまう」といったケースが後を絶ちません。
貴方が選んだ開発サービスが、そもそも貴方が想像するサービスの在り方を実現できなければ、当然、当初想像していたサービスを実現するのは困難となり、そして「ユーザーを増やす」という成長フェーズになったときに不可避となる「サービスの改善」や「ユーザー体験度の向上」についても、困難なこととなります。
つまり、まず ①「サービスをどのような形としたいのか」という、サービスの形を具現化し、②「将来的には、有料会員10,000人にする」といったようなサービスが目指すゴールを設定してください。
そのうえで、いくつもある開発サービスのなかで、どの開発サービスだったら想像するサービスの形を実現することができるかをご確認ください。
そして、「有料会員10,000人」という目標である場合、いくつもある開発サービスのなかで、どの開発サービスだったら、「サービスの改善」や「ユーザー体験度の向上」を施していけるのか、要するに「どの程度のカスタマイズができるのか」をご確認ください。
貴方のサービスが「ユーザーを増やす」という成長フェーズになったとき、必須要件となってくるのが「サービスの改善」や「ユーザー体験度の向上」、つまり「サービスを良くしていく」ということであり、それを成していくためには、カスタマイズできることが大前提です。
言い換えると、サービスにカスタマイズを加えられない、もしくは限定的なカスタマイズしか施せない場合、サービスの向上は難しく、したがってユーザー数を増やすこと自体が困難なものとなってしまいます。
失敗しないため、間違った選択をしないためにも、「動画配信サービスをこれから作りたい」とお考えの方は、以下の記事を全てご一読いただくことをお勧めします。
記事の閲覧はもちろん無料です。
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